【企業訪問・スギヨレポ】練り物メーカーがスイーツ進出!?新商品開発は会社のDNA
運営事務局
こんにちは、ishimo事務局です。5月29日、ishimoに参加する学生たちは、七尾市の「スギヨ」を訪問しました。
食卓でおなじみのカニカマが失敗をバネに誕生したことをはじめ、新規開発に情熱を注ぐDNAが社員に刻まれています。練り物メーカーはまさかのスイーツ開発にも乗り出しており、働く意義や楽しさを考える一日となりました。

スギヨは、藩政期に営んでいた魚商に始まりをもつ企業です。1962(昭和37)年に株式会社となりました。1972(昭和47)年には、いまも続く大ヒット商品「かにあし(かに風味かまぼこ)」を開発し、練り物業界でもキラリと光る存在になっています。
現在、生産拠点は県内3カ所、県外2カ所にあります。この日は七尾市の山手にある本社事務所・北陸工場にお邪魔しました。この工場と事務所では200人を超える社員やスタッフが働いているそうです。
工場内は安全安心な商品をつくるため、厳重な衛生管理が行われています。製造ラインに入ることはできませんが、ガラス越しにちくわや揚げ製品をつくる様子を見守ることができます。

カニカマの原点は失敗!?
見学のルート沿いには、スギヨの歴史や商品開発時のエピソードを学ぶ展示がありました。
「実はカニカマは失敗を生かして誕生したんですよ」。案内してくれた社員の方によると、もともと開発しようとしていたのは人工クラゲだったそうです。その失敗品を食べたところ、食感がカニそっくり。
「これだ」とのひらめきが、世界初のカニカマ誕生につながりました。普段からよくカニを食べることができた、この豊かな石川の海があったからこその発想だった!のかもしれません。

長野にスギヨ推し多数
この北陸工場は年間365日休むことなく、稼働しています。2年前に起きた能登半島地震の日も、工場は動いていました。発生時、油などを使う作業を行っていなかったことで社員の皆さんに大きなけがはありませんでしたが、工場は大きな被害を受けました。本格的に工場の稼働を再開するには、約半年を要したそうです。
被災した社員もいる中で、社員の励みになったのは消費者の声です。特にスギヨのちくわが届くのを楽しみにしていたのが長野県の皆さんです。長野県は内陸のため、かつては海産物を容易に食べることができませんでした。そんな時代に、スギヨは輸送用の木箱だけでなく、ちくわの穴にも塩を詰めることで、七尾から遠く離れた長野にもちくわを届け、ファンを獲得しました。
スギヨのちくわを愛してやまない長野の消費者からは「ビタちく(ビタミンちくわ)はオレたちのソウルフードなんだ」「いつまでも復活を待つ」との声が上がったそうです。石川でつくられたものが、他の地域でも人気なのはなんだか誇らしいです。

「私たちは開発型企業」
見学の後には、社員の方との交流会がありました。地元で就職した若手社員の方はスギヨで働く魅力について「自分が開発に関わった商品がお店に並んでいるのを見るのが楽しみ」「地元の人から消費者としての声を聞けるのがうれしい」と教えてくれました。
さらに、今回はこの春出たばかりの新商品を試食する機会もありました。練り物メーカーでありながら、新商品はなんとサツマイモを使ったスイーツです。ベイクドチーズケーキ風とスイートポテト風のスティックは乳酸菌入りと食物繊維を配合し、健康志向の消費者にターゲットを定めています。

「食べた感想を聞かせてほしい」との言葉を受け、「もっとごつごつした表面にできませんか」「食物繊維の配合率をあげてはどうでしょうか」などと感想を伝えると、開発担当者は熱心にメモを取っています。聞けば、年2回の商品発表に合わせ、さまざまな試行錯誤を重ねており、参考にしたいとのこと。
商品化できないケースや、せっかく販売しても消えていく商品もあるそうですが、担当者は「私たちは開発型企業。新商品開発に力を注ぐことがDNAに刻まれています」と強調します。働くことはきっと大変ですが、そこに働く意味や楽しさがあるのかもしれません。

最後は、「平和な食卓を愛する勇気とアイデアの戦士」、スギヨ仮面の前で記念撮影。石川の企業が持つチャレンジ精神の一端に触れた一日になりました。
| 企業名 | 株式会社スギヨ 本社事務所・北陸工場 |
| 住所 | 石川県七尾市西三階町10号4-1 |
| URL | https://www.sugiyo.co.jp/ |
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